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長崎くんち

 

⇒ おくんちレポ(2004/2005/2006/2007/2008/2009/2010

 

  長崎最大のイベント!

 


なんと言っても長崎最大のイベント!

長崎くんちは、毎年10月7日~9日に行われる。

9日に行われるから「くんち」と言う。

 


  諏訪神社


おくんちと言えば、諏訪神社に人が鈴なりに座り

その中で龍踊りを始めとする各種の出し物が行われる

というイメージが、私の場合まずあった。

雑誌やポスターなどの写真が必ずそうだし、

おくんち初日、長崎では朝からやってるテレビ中継も

やはり諏訪神社だ。

おくんち用に、桟敷が組まれた諏訪神社

ところが

諏訪神社での「本場所」を見るのは、そう簡単ではない。

事前に桟敷券を購入しなくてはならないし、

人気が高い為、買うなら早い時期から狙わないといけない。

また桟敷席なんで、1人では買いにくい。(1マスは4人)

そのうえ、10/7、9が平日だったりすると

仕事を休まなくてはならない。

というわけで、

長崎くんち = 諏訪神社
諏訪神社 = 競争率高く、見るのが難しい
    
長崎くんち = 見るのが難しい

という図式が私の頭の中で構築され

観光客として訪れていた頃はもとより

長崎に住んでからも見に行ったことがなかった。

が。

以下のようなメールを頂き、イメージがちょっと変わった。

一番簡単に全部のだしものが見られるのは長坂やお旅所でしょうね~。
お旅所や長坂は踊りが全部見られてよいのですが、それはテレビでも見ることができるので、私は庭先回りしているときが 間近で見られるので好きですね~^^

そうか!

桟敷券を買って諏訪神社などで見るのは

全ての出し物をもれなく一通り見るには良いが

それが全てではなく、

町を巡回しているところを追いかけて見ていくのも

それはそれで楽しめる、というわけか。

これなら、「町歩き+おくんち見物」 という感じで

計画性の低い私でも、お気楽に楽しめそうだぞ。

 

ということで前置きが長くなってしまったが、以下

「あまり気合を入れないでも楽しめる長崎くんちの見方」

について書いてみたい。

本場所の1つ、「お旅所」 (夢彩都・横)

 


  まずはガイドブックを購入


まずは長崎の地元紙である

「ながさきプレス」か、「ザ・ながさき」(通称ザなが)の

おくんち特集の号を購入する。

その年の各踊町の庭先回りのスケジュールが

書いてあり、一冊あるとすごく便利。

長崎の書店・コンビニならどこでも売っている。

(ザながの方が薄いので携帯には便利かも知れない。)
※2011年6月、ザながは休刊になりました。

 

踊町(おどりちょう)とは、くんちの出し物を担当する町のことで

毎年7つ前後の町が当番となり、7年で一周する仕組み。

つまり、すべての町の出し物を見るには最低でも7年かかる。

 


  庭見せ



おくんちのスタートは10/7だが、

その前に「庭見せ」というものが10/3の夕方行われる。

これは、おくんちで使用する衣装・道具などを庭先に並べて

お披露目する、という行事。

昔は本当に家の庭に並べていたらしいが

今は店内に飾るスタイルがほとんど。

店内全面に並べている所も多い。もちろんその日は休業。

高級料亭などは、昔ながらに庭を見せてくれる。

普段見ることができない料亭の庭が見られて、ちょっとラッキー。

こちらは「傘鉾」。

傘鉾とは、「プラカード」のようなもの。

各踊り町の特徴をあしらったデザインで、

「これから○○町が出ますよ~」

とアピールする。

コレ、けっこうデカくて重そうなのだが

一人で中に入ってクルクル回ったりするのだ。

 


  当日


おくんちの当日は、いかにも祭りらしく

大量の出店が並び、いい匂いをまき散らしてくれるので

「買い食い欲」が刺激されっ放し。

行列ができるほどの人気の梅ケ枝餅。

たしかにうまいけど、でもなぜ並ぶかな??

 


  庭先廻り



町を歩いていると、庭先廻りをしている川舟に遭遇。

庭先回りとは、

町中のあちこちの家の前をまわってその玄関先で

ミニ奉納踊りを披露する。

場所の広さとか、ご祝儀の額によって(!)

サービス度は違うらしい。

 

各踊り町の出し物が一堂に集まる本場所が無い時間帯は

基本的に町のあちこちで、庭先廻りをしているわけだが

これが案外、場所と時間帯によっては

なかなか遭遇できない。

その時のヒントになるのが、地面に書かれているチョーク。

これは、「東浜の町」の頭文字「ヒ」で、

東浜の町の一行がここを通過した、という印。

移動先が矢印で書かれていることもある。

たくさんの町が通過した後はこんな具合に。

 

また、「おくんちナビ」というサービスもあり、

インターネットで現在地点をチェックすることもできる。

前述の「ザなが」では、電話で編集部の方が

教えてくれるサービスもやっている。

#試しに電話してみたが、すごく親切だった。
#でも、市内の地名を知らないと聞いてもわからないかも。。

 


  準本場所


JR長崎駅前や、中央公園は準本場所となっていて

無料で本場所に近い奉納踊りを見ることができる。

準本場所・中央公園

庭先廻りでは「舟を回す」といった場所を取るパフォーマンスは

なかなか見られないが、ココならそういったものも見られる。

 


  モッテコーイ

 


おくんちではアンコールの意味で

「モッテコーイ!」

という掛け声をかける。

パフォーマンスが一通り終わり、引き上げようとすると

観衆が「モッテコーイ!!」と口々に叫ぶのだ。

コレ、モッテコイ係の人がきちんといて、

その人たちが先陣を切って「モッテコイ」をやる。

モッテコイ係の人による模範的モッテコイ

小さい子供達も真似をして大きな声で叫ぶのだが、

でもよく聞いてみると

「デテコーイ!」

と叫んでいる子もいたりして、笑ってしまった。(笑)

 


  龍踊り



長崎くんちと言えば、有名な龍踊り(じゃおどり)を

イメージする人が多いと思う。

これはホントにすごい人気で、

周囲には常に人だかりができていた。

独特のサウンドと共に町を練り歩く龍踊り

龍踊りが人気があるポイントのひとつに、

機動性の良さが挙げられる。

他の出し物と違い体の各パーツがバラバラに動くので

お店の中にまで入り込むことができるのだ。

#こんなものが店に入ってきたら、やっぱり大騒ぎになるよね。

茶碗蒸で有名な老舗「吉宗」では、なんと2階から龍が頭を出す

近頃よく見られる光景。カメラ付き携帯に写真をおさめる人々。

 


  独特のサウンド

 


もうひとつ、人気のポイントは

その独特のサウンドではないかと。

銅鑼や長ラッパが奏でる中国的サウンドは

独特のムードを醸し出す。


独特のサウンドと言えば、

南蛮船が奏でるマーチも印象に残る。

マーチの音が印象的な南蛮船

和・中・洋の音が混在して鳴り響くのは

数ある日本の祭りの中でも長崎ぐらいであろう。

 


  夕方の浜の町


夕方にもなると、

アーケードがある中心地・浜の町周辺に

各踊り町が集まり、ものすごい人だかりに。

あまりにも人が多くて、通行できないほど。

ものすごい人だかりと熱気!

私は基本的に人ごみは嫌いなのだが

祭りの時の人ごみはまた違い、

一種の風情のようなものを感じ、かえって心地が良いから

不思議なものだ。

 


というわけで、本場所ではなく

庭先廻り中心に見てきたおくんちですが、なかなか楽しかったです。

でも来年こそは、本場所を見に行きたいなぁ。

⇒ 行きました!(2004年おくんちレポ

⇒ 2005年おくんちレポ

⇒ 2006年おくんちレポ

⇒ 2007年おくんちレポ

⇒ 2008年おくんちレポ

⇒ 2009年おくんちレポ

⇒ 2010年おくんち (コラムより)

くんちに関するより詳しい情報は

こちらをどうぞ > 長崎伝統芸能振興会

 




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2003.11